アメリカでの免許取得方法 (2020年ジョージア州アトランタの場合)

生活立ち上げ

アメリカで暮らす上で免許が必須な理由

車社会のアメリカにおいて、マンハッタンなどの超都会に住む以外、車なしで生活することは出来ません。公共交通機関があるのは限られた都市部のみです。そのため、会社から支給される場合を除き、自身で車を購入することになります。車を購入するときに必要なのが免許と車の保険証書です。国際免許では通用しなく、最低でもPermit licenseを取得している必要があります。

加えてジョージアに移住してから30日以内にドライバーズライセンスを取得しなければいけない、という謎のルールが定められています。確かニューヨークも同様。実際には試験の予約に1か月以上かかるので普通は無理なんですが。それでも免許を持っていないと身分証明のためにパスポートを常に持ち歩かなければいけないので大変不便です。そんな事もあり、免許は必要不可欠なアイテムなのです。

免許取得までの大まかな流れと順番

まずは全体像を理解していただくために、流れを列挙してみました。DDSの混雑状況によって免許取得できるまでの時間軸が大きく左右されます。加えて私の場合はコロナ直撃だったのでかなり時間がかかりました。2020年12月時点だと、仮免許試験は1~2週間予約が埋まっており、スキルテストは1~2か月先まで予約が埋まっています。3、4時間かけて郊外のDDSまで行けば空いている場合が多いです。

  1. ペーパーテスト対策(勉強)
  2. 免許申請に必要書類の準備
  3. DMV(DDS)のWebサイトからアポイントを取得
  4. 仮免試験(ペーパーテスト)の実施
  5. DMV(DDS)のWebサイトからロードテストのアポイントを取得
  6. スキルテストの練習
  7. スキルテストの実施
  8. 無事合格すれば後日郵送にて免許取得

それでは上記の項目を細かく説明していきます。

①ペーパーテスト対策(事前学習)

日本の教習所(自動車学校)で向ける筆記試験と違い難易度はかなり簡単な試験になります。ご存じの通り日本だと授業にかなりの時間をかけますが、アメリカの筆記試験は自己学習で十分事足りてしまいます。大体2週間程度、合計勉強時間も10~20時間あれば問題ないでしょう。もちろん英語が得意な人と苦手な人で必要な勉強時間も変わってくると思いますが、練習問題で9割近く取れていればほぼ間違いなく当日のペーパーテストはパスするかと思います。練習問題はWebで公開されているので実際に私と妻が利用したサイトを紹介します。

試験対策サイト一覧
DDSサイト内にある練習問題
無料で行えるテスト問題集

今回はジョージア州のDDS、練習問題もジョージア州で設定して画面ショットしましたが、他州の場合でもやる事は同じです。州ごとに交通ルールも違いますが、練習問題サイトもきちんと州ごとの問題に対応しているはずなので、ジョージア州以外の方も参考にしてください。

注意点

本番の試験では交通ルール問題のみ日本語でも受験できるのですが、日本語がめちゃくちゃで全く意味が分からない文章になっています。20年前のGoogle翻訳で訳したのか?ってレベルです。なので勉強する時点で、ちゃんと英語で問題を解けるようにしましょう。私もTOEIC600点程度の英語力ですが少し勉強すれば慣れると思います。英語の練習かねて頑張りましょう。

ちなみに私は上記2つの練習サイトを9割5分くらい完璧にして、当日は合計40問中、4問ミスでした。妻は3問ミスでした。標識問題は簡単なので夫婦ともに標識問題はノーミスです。

②免許申請に必要書類の準備

駐在員が免許を申請する際に必要となるのが下記の6アイテムです。ただ、担当者や拠点によって対応も変わる場合があり、2点ほどここでは注意点をお伝えします。

  • パスポート
  • I-94
  • SSN (COVIDの影響でI-94があればOKという事例もあります)
  • 国際免許証
  • 住所が証明できるもの(ガスや水道など公共料金のBill等) 2種類
  • 申請料金 (確か$10)
注意点①SSNの必要性

コロナ以前であれば、SSNを取得→免許申し込み。の流れだったのですが、コロナ禍においてSSNの取得が遅れる、或いは取得できない場合もあります。その様な状況を汲んで、SSN未取得状態でもI-94番号だけで免許取得できる事例も聞いています。ただ、これは担当者やDDSの場所によって対応が異なり、SSN無い奴は断固拒否!ってケースも実際に聞いています。弁護士の先生曰く、都市部のDDSであれば非移民者の対応に慣れているのですが、地方のDDS担当者だと慣れていないので混乱するようです。

注意点②住所を証明できる書類2種

私は家の契約書を見せて押し通したらOKでした。2種類でなく1種類で良かったのです。これも担当者によって対応が異なるのですが、原則として自分宛ての請求書(電気・ガス・携帯など)を2種類揃える事が求められます。ただ上記アイテムを揃えるには、家の契約を終え、電気ガス水道の設定をし、請求書をすぐに送ってくれと依頼する必要があるので、非常に非常に大変です。英語が全く話せない私にとって、そんな交渉は到底無理なので早々に諦め、ダメ元でアタックした結果、幸いにも申請できました。

③DMV(DDS)のWebサイトからアポイントを取得

予約を取るためには下記の2つのSTEPが必要です。まずは申請者情報を入力してからアポイントを取得する必要があります。まずはDDSの予約取得ページから『START NOW』のボタンから自身のプロフィール入力画面に進みます。ここでNNSやI-94番号、住所、生年月日等必要な情報をすべて入力して自分のレコードを作成いたします。ここで入力しておくとDDSに訪問した際、すぐに受験手続に入れるので事前に入力する事をお勧めします。(事前にプロフィールを登録しないと、DDSのPCを使って登録するのですが、待ち時間も増えるしPC操作しづらいので避けるべきです) 登録後に、もう一度予約取得画面に行き、『DDS Appointment Scheduling』のリンクに飛びます。実際の画面を元に説明していきます。

予約取得画面からSTART NOWをクリックしてプロフィール入力する。

プロフィール入力後、再度予約取得画面に戻りDDS Appointment Schedulingをクリック。

アポイントを予約する画面に移るので、プルダウンからLeaner’s Permit Examを選択してMake an appointmentボタンをクリック。

希望するBranchを選んで空いているスケジュールを確認できます。緑色が予約可能なので、希望する時間帯をクリックすれば予約が取れます。Branchによって混雑状況がまるで違うので、直近で受けられる日程を根気よく探しましょう。ただ、空いているBranchは郊外であるケースが殆どなので、場所をMapで確認してから予約しましょう。

これで予約完了です。試験当日までみっちり勉強しておきましょう。

④仮免試験(ペーパーテスト)の実施

いよいよ筆記試験となりますが、雰囲気を前もってお伝えするためにDDSの画像を載せておきます。

試験当日の流れ

まずは予約している事をスタッフに伝え、整理番号が書いてあるチケットを発行してもらいます。自分の番号が呼ばれたら、支持されたカウンターに向かい「Permit Examを受けに来た」と伝え、必要書類一式を渡します。その後、免許証に掲載される写真撮影と視力検査をその場で行います。因みに視力検査はレンズを除いて、横一列に並ぶ数字を読み上げていくやり方です。その後、言語は日本語で受けるか?と聞かれますので、必要であればお願いしましょう。ここで日本語を選んだとしても、問題文が日本語だけになるのではなく、英語+日本語のハイブリッドになります。そして、「〇〇番のPCにセットしたから、PCに向かって受験してこい」と担当者に言われ、いよいよ試験本番となります。試験後、すぐに自分で結果が分かりますが、終わった後は先ほど担当してくれたスタッフのもとに向かい「受かった!」と伝えてください。紙ペラの仮の仮免を発行してくれて受験終了です。カード型の仮免許証は1~2週間後に自宅に郵送されてきます。因みに私は自宅に郵送されず、DDSまで出向いて仮免許を自分で取りに行きました。(郵便物が届かない、アメリカあるある)

筆記試験の構成
  • 交通ルールに関する問題20問 (英語+日本語で受験可能)
  • 標識に関する問題20問 (英語のみ)

2部構成の合計40問で構成されています。各5問ずつ間違える事が出来ます。標識問題が満点でも、交通ルール問題で6問間違えたら、そこで試合終了です。気を付けてください。

⑤DMV(DDS)のWebサイトからスキルテストのアポイントを取得

仮免許を取れた時点で予約してくれれば良いのですが、筆記試験の予約と同様にWebサイトからスキルテストの予約を行う必要があります。やり方は全く一緒ですが、予約時のプルダウンから「Automobile skill test」を選択してから進みます。

ここで多くの人が驚かされるのですが、予約が半端なく埋まっています。都市部のDDS(DMV)だと2か月以上予約取れないなんてざらにあります。気長に待つか、覚悟を決めて3時間とかかけて郊外まで受け行くか、選択を迫られることになります。いずれにしても、少なくとも2週間は時間が空くと思うのでスキルテストの練習をみっちり行いましょう。

⑥スキルテストの練習

実施項目は次の項目を参照してほしいのですが、練習すべきは縦列駐車=パラレルパーキング一点のみです。まずはYoutube等で動画を見てイメージをつかんだのち、自宅の駐車場などで練習してください。【縦列駐車 コツ】で調べれば、沢山指南動画が出てきます。中にはプロドライバーが解説している動画もありますので、自分にあった動画を探してみてください。

⑦スキルテストの実施

試験当日の流れ

手続きは筆記試験の時とほとんど同じです。予約名をスタッフに伝え、整理番号が書いてあるチケットを発行してもらいます。自分の番号が呼ばれたら、支持されたカウンターに向かい「Skill testを受けに来た」と伝え、必要書類一式を渡します。そしてまた写真撮影と視力検査を行います。その後点数票を渡されて「外にいる試験官に渡して」と言われます。外でスタンバイしている試験官に点数票を渡し、いよいよ試験本番です。

試験当日に必要なもの
  • Leaner’s Permit
  • I-94
  • 国際免許
  • パスポート
  • 車の保険証書
  • 申請料$20
  • 車の登録証(念のため)
テスト実施項目

項目は下記のとおりです。通常であれば試験官が助手席に乗りますが、コロナにより試験官は同乗せず外から指示を出してきます。なお、妻がテストを受けるときに子供2人も連れて行ったのですが、子供を乗せて試験はNGだと断られたため、私と子供二人はDDSの待合室にいました。また、試験官が同乗できないため路上テストも行わず、DDSのパーキング内で完結しました。私が受けた試験の流れを図式化したので参考まで掲載しておきます。妻はGriffinのDDSで受けましたが、私が受けたCummingの場合とほぼ同じだったそうです。

  1. 車の保険証を提示
  2. 左右ウインカー、ブレーキランプの点灯確認
  3. スタート地点から指定されたポイントまで運転(途中にSTOPサインあり)
  4. 縦列駐車(パラレルパーキング)
  5. バック駐車
  6. 直線バック
  7. 路上テスト(COVIDの為、路上テスト無し)
注意点
  • バック走行するときに、両手でハンドルを握り、バックモニタでは無くリアウィンドウ越しに自分の目で目視しながらバックする事。
  • 縦列駐車の際、駐車開始する時に右ウインカーを出すこと。(駐車完了時にハザードを出すべきとの記事も見かけますが不要です)
  • バック駐車・縦列駐車のあと、発進する時にウインカーを出すのを忘れずに。

⑧合格

合格の場合は「You Passed」と試験官に言われ採点表を渡されます。この採点表を事務手続きしてくれたスタッフに渡して、これまた紙ペラの免許証を渡されて終了です。免許証は仮免と同様、後日1~2週間後に自宅に郵送されてきます。因みに私は、またもや自宅に届かなかったのでDDSに出向いた結果、DDSに保管されていました。「よくある事さ!気にするな!」と言われましたが、よくありすぎです。

以上です。何か質問があればコメントください~。

コメント

  1. まんだ より:

    こんにちは、投稿参考にさせていただきました。貴重な情報ありがとうございます。
    8月に日本からアトランタに引越してきました。仮免は取れたのですが、路上試験にレンタカーで行ったら試験を受けさせてくれませんでした。ミニリーマンKYさんはどのように車を手配されましたか? 車購入もGAの免許がないとできないと、carmaxに言われたので方法を探しています。

    • コメントありがとうございます。また、返信が遅れ失礼しました。車の購入は仮免許があれば出来ました。そのため、仮免取得後に車を購入し、保険に加入、既に免許を持つ同乗者を載せてロードテストに向かいました。
      仮免の状態でトヨタの正規ディーラー、個人ディーラー、両方とも購入出来ました。
      コロナで緩和される事はあっても厳しくなる事は無いと思うので、仮免があれば車を購入出来るはずかと、、

  2. りんご より:

    今週カミングでロードテストを受けます。試験を受ける時に既に免許を持っている人が乗っているか確認されますか?まわりでは一人で皆受けに行っているので、どうしようか迷っています。

    • 返信が遅くなり大変失礼いたしました。つい先日私の後輩はロードテストに一人で行きましたが、そのまま受験できました。なので国際免許があれば問題ないかと思います。

タイトルとURLをコピーしました